【名言集】10月の伝え方ベスト

【名言集】10月の伝え方ベスト

朝晩の空気がヒンヤリと

感じられるようになった10月。

小道を通れば、

かすかな虫の音が秋の深まりを

知らせてくれます。

 

鮮やかな秋の味覚にも負けない

旬のコトバたちが、

10月もまた、集まりました。

 

佐々木圭一がとくに素晴らしいと感じた

伝え方ベスト3をご紹介します!

 

 

第3位

 

苦節26年の快挙でした。

 

オリックスが

プロ野球・日本シリーズで、

ヤクルトとの大接戦に勝って

日本一に輝きました。

 

前回の日本一は

1996年にまでさかのぼり、

パ・リーグのなかで

もっとも日本一から遠ざかっていた

オリックス。

 

試合終了と同時に

グラウンドに勢いよく飛び出した

選手たちは

いっせいにマウンドに駆け寄り、

抱き合ったり飛び跳ねたりして

喜びを爆発させました。

 

選手たちから5回胴上げされて

喜びを分かち合った、

中嶋聡監督のコトバがこちら。

 

「非常に良い夜空でした」

 

両手を挙げて

神宮球場の宙を舞った様子は、

またたく間に中継されました。

監督とおなじ夜空を

笑顔で眺めた人たちが

全国にたくさんいたことでしょう。

 

ファンが集うことで知られる

大阪・道頓堀の寿司店ではこの夜、

歓喜の声がこだましました。

日本一に先立つパ・リーグ優勝時には

こう語っていた店主。

 

「奇跡ですね。完全に奇跡。

ぼくらも無理やろな無理やろな無理やろなと

思いながらきょうまでつないで、

感動しかないですね。

日本シリーズは、去年の忘れ物を取りに行きます。

絶対勝ちます。全員で勝ちます」

 

そのコトバ通りに

“去年の忘れ物”が見事に回収され、

店主は満面に笑みを浮かべました。

 

「半世紀応援して、

待ちに待って。

本当に感謝しかない」

 

26年越しの日本一、本当に、

おめでとうございました!!

 

出典:スポーツ報知

 

 

第2位

 

「燃える闘魂」をかかげた

元プロレスラーの

アントニオ猪木さんが

空に旅立ちました。79歳でした。

 

猪木さんがまだ子どもだったころ、

日本はセピア色でした。

テレビのある家はめずらしく、

プロレスの放送日には

ご近所さんで黒山の人だかりができたそう。

 

そのなかに、

ひときわ目を輝かせる少年がいました。

猪木少年、11歳です。

 

目線の先にあるブラウン管には、

蔵前国技館のリングを

縦横無尽に動きまわる力道山が

映し出されていました。

 

プロレスラーになりたい——。

ちいさな夢が、芽生えた瞬間でした。

 

ところが。

 

猪木さんはその3年後、

出稼ぎのため一家で

ブラジルへ移住することになります。

 

日本の真裏にある、遠き異国。

レスラーデビューは、夢物語のまま

潰えたかに思われました。

 

では、なぜ、その後、

デビューを飾ることになったのか。

 

なんと、

ブラジル遠征中の力道山のほうから

突然、スカウトされたのです。

 

聞くところによると、

サンパウロ在住のファンが

興行中の力道山に、

当時17歳だった猪木さんの存在を伝えたそうです。

 

力道山が向かった先は、

猪木さんが働く青果市場。

人一倍、大きかった、

猪木さんの上半身の筋肉を確認するや、

「おい、日本へ行くぞ!」と

怒鳴ったのだとか。

 

「力道山がブラジルへ来て、夢の方から俺のところへ来てくれた」

 

その時のことを回想した、

猪木さんのコトバです。

 

そんな運命的な出来事が!

と、まず驚かされますが、

一方で、

「夢」をつよくつよく想い続けたからこそ、

それが周囲に伝わり、

現実になった側面もあったのだと思います。

 

夢は、強く願えば叶う。

そんな勇気を与えてくれる

伝え方でした。

 

出典:スポーツ報知

 

 

 

第1位

 

新宿・歌舞伎町。

 

この街を居場所にする”アウトロー”たちを

カメラにおさめ続ける写真家がいます。

 

ヤン・スンウーさん。

1996年に韓国から来日後、

写真の専門学校を卒業し、

フリーの写真家として

活動しています。

 

泥酔した男、

ヤクザ、チンピラ、

路上生活者。

ヤンさんのカメラの前に立つのは、

そんな異端児ばかりです。

 

しかし、写真で生計を立てるのは

並のことではないそうで。

 

「良い写真だけど、刺激が強すぎる」

「売れないだろう」

 

自分の作品をまとめた写真集を

出版社に門前払いされた経験は

一度や二度ではありません。

 

転機は、2017年。

『新宿迷子』という作品集が

権威ある「土門拳賞」に選ばれると、

まるで手のひらを返したかのように、

出版社のほうから声がかかるように

なったそうです。

 

そんな彼の写真には、

ふだんは日の当たらない人たちの

つやっぽい生きざまが、

ありありと記録されています。

 

「こういう場所だと

隠し撮りする人も多いと思うけど、

それだと盗んだような気がして嫌だから、

必ず断るようにしているんです」

 

魅力的な姿を

カメラにおさめる秘訣は、

後ろから「隠し撮り」することなく、

正面から信頼関係を築こうとする

誠実な姿勢に根ざしているのでした。

 

では、そうまでして彼を突き動かしているものは

一体、なんなのでしょうか。

 

「こんな言い方をしたら失礼かもしれないけど、
人ほど面白い動物はいないと思うから」

 

なるほど、人間に対する

わけへだてのない愛情を感じさせる

コトバです。

 

相手を、魅力的に撮ること。

 

その一歩目は、

相手を魅力的だと思う

ヤンさんの感性があればこそ、

なのだと気づかされます。

 

出典:マイナビニュース

 

 

以上、佐々木圭一が

独断と偏見で選んだ

ベスト3の伝え方でした!

 

 

今月はどんな素敵なコトバに出会えるでしょうか。

みなさんも体調に気をつけつつ、注目してみてください。

一覧にもどる