部下のモチベーションを上げる!魔法のコトバがけ3選

部下のモチベーションを上げる!魔法のコトバがけ3選

「え、それも自分(の仕事)ですか?」

 

こんなモチベーションの低い返事を繰りかえす部下。あなただったら、どう対応しますか?

 

部下のやる気は、チームの成績にも影響するし、上司としてなんとかしたい。

 

でも、正直どうしたら良いかわからないし、部下としっかりと話す時間もない……。

 

そんなお悩みを抱える人は実は少なくありません。

 

この記事では、部下のモチベーションをアップするポイントをわかりやすく解説。

 

さらに、明日からすぐに使える実践的な方法をお話しします!

 

モチベーションアップの方法を押さえるためのポイントは、次の3つ。

ポイント❶ モチベーションは、なぜ下がるのか?
ポイント❷ そもそも、モチベーションとは、なにか?
ポイント❸ モチベーションをアップさせる具体策

この3つのポイントを、一緒に、一つずつひも解いていきましょう!

部下のモチベーションが下がる10の原因

対策を考える前に、まずは、部下のモチベーションが下がってしまう原因トップ10をみていきましょう。

こちらは、国が調査した「モチベーションが下がる原因ランキング」です。

あなたも、心当たりがあるのでは?

第10位    仕事の裁量性が低いから
第9位      仕事上の責任が重すぎるから
第8位      会社の経営方針・事業計画等の情報が提供されていないから
第7位      雇用の安定性に不安を感じるから
第6位      労働時間が長いから
第5位      仕事を通じて学べるものが少ないから
第4位      昇進に対する展望が乏しいから
第3位      職場のコミュニケーションが円滑でないから
第2位      評価の納得性が確保されていないから
第1位 賃金が低いから

(※出典:厚生労働省『働く人の意識と社会の課題』 

 

どうでしたか?

「あー、わかるわかる」というものも、あると思います。

 

職場のコミュニケーションのぎこちなさ、長労働時間、雇用が不安定……。

 

モチベーションを上げ下げする要因って、こうやって挙げてみると、思ったよりもたくさんあるんですね!

 

このほかにも、たとえば、「彼女からLINEで既読スルーされた」とか、「夜通し韓流ドラマを見ていて寝不足だ」とか、部下のモチベーションが下がる原因は仕事以外にもありそうです。

職場環境や体調、その日の気分によっても、簡単に上下するのです。

 

モチベーションはさまざまな原因やちょっとしたことで簡単に上下する

「モチベーション」の正体とは!?

そんな気まぐれなモチベーションの正体は、いったいなんなのでしょうか。

さまざまな研究が進んでいます。まずは心理学をのぞいてみましょう。

 

心理学:ウチとソトにあるモチベーションスイッチ

心理学では、「モチベーション」を左右する要因がどこにあるかによって

つぎの2つに分類されています。

①「昇進や昇給が決まった!」
そんなときの達成感のように、
自分の外側からの刺激で上下するモチベーション
②「もっとできるようになりたい!」
という仕事への興味など、
自分の内側から湧きでるモチベーション

外側からのモチベーションは、例えば「報酬や評価、インセンティブを得るために行動する」というハッキリした目的があります。

 

仕事の内容に興味がなくても、「給料のためにがんばろう」と思えるケースもありますよね。

 

でも、同じ報酬の水準が続くと満足しなくなったりするなど、長続きしづらい面も。

 

逆に、内側から湧きでるモチベーションは、仕事そのものが行動の目的。

 

「やらされている」のではなく、「やりたいからやる」。

 

「やってみたい!」「楽しい!」「知りたい!」という内なる感情が原動力となって仕事するケースです。

 

こちらは高い集中力が発揮され、長続きすると言われています。

 

脳科学:モチベーションUP=「ごほうびホルモン」が出ている状態

ちなみに、モチベーションが上がるとき、頭の中では「ドーパミン」という物質が出ることが、脳科学の研究でわかっています。

 

ドーパミンの別名は「ごほうびホルモン」

 

何かをがんばって成果につながったときの達成感や、
「楽しい!」「うれしい!」とポジティブな感情のときに、大量に放出されると言われます。

 

「あと1時間がんばったらプリンを食べよう」

 

そんなふうに自分へのごほうびを与えると、やる気が出てくるような気がするのは、実はこういうことだったのですね。

職場では、やりがいを感じたり、周囲から認められたり、目標を達成したりするとき、ドーパミンが大量に出やすいと言われています。

 

さて、部下のモチベーションを発動させる鍵がだんだん見えてきました。

 

達成感や承認というポジティブな感情から、仕事の興味・関心につなげることがポイントになりそうです。

 

部下のモチベーションアップの鍵は、
達成感や承認を感じさせ、仕事への興味・関心につなげること

 

部下のモチベーションアップに効く明日から使えるポイントとは?

さて、もう一度「モチベーションダウンの要因トップ10」をみてみましょう。

あなたの部下も、こうした原因でモチベーションを下げているかもしれません。

 

①賃金が低い
②評価の納得性が確保されていない
③職場のコミュニケーションが円滑でない
④昇進に対する展望が乏しい
⑤仕事を通じて学べるものが少ない
⑥労働時間が長い
⑦雇用の安定性に不安を感じる
⑧会社の経営方針・事業計画等の情報が提供されていない
⑨仕事上の責任が重すぎる
⑩仕事の裁量性が低い

では、あなたが改善に向けて工夫できる項目はどれでしょうか。

 

「賃金が低い」「労働時間が長い」……などは、あなたが会社の経営層でないかぎり、明日すぐに変えることはなかなか難しいですよね。

 

しかし、つぎの項目はちがいます。

 

③職場のコミュニケーションが円滑でない
⑤仕事を通じて学べるものが少ない
⑨仕事上の責任が重すぎる
⑩仕事の裁量性が低い

 

これらは組織の仕組みだけでなく、部下自身の気持ちや受け止め方も大いに含まれる問題と言えそうです。

 

つまり、こちらはあなたのコミュニケーションや言葉がけ次第で、部下のココロを前向きに変えることができる。そんな工夫の余地があります。

 

部下のモチベーションを上げるために、あなたが明日からできることとは、実は、日々のなにげないワンシーンの言葉がけにあるのです!

 

いますぐトライできる部下のモチベーションアップの方法は、
日々の言葉がけにあり

部下のモチベーションが上がる魔法のコトバがけ3選

たとえば部下に仕事をお願いするとき、あなたはどのように声をかけていますか?

 

「たぶん、普通にお願いしていると思うけど……」

 

そんなふうに、具体的な言葉が思い出せない方、案外、多いのではないでしょうか?

 

実は、こういう無意識な言葉がけのシーンにこそ、部下のモチベーションアップのチャンスは眠っていますよ!

 

【魔法のコトバ①】「あなただからこそ」

「また上司から仕事を頼まれた。早く帰りたいのに、めんどうだな……」

 

部下がそんなふうに考えているとしたら、なんとかして仕事に身を入れてほしいと思うのが上司というもの。

 

しかし、ここで、「最近、たるんでいるんじゃないか?」「仕事なんだから、しっかりとやろう!」とストレートに伝えるのは逆効果。

 

部下はますます「仕事=重荷」ととらえ、負のスパイラルに陥る恐れがあります。

 

「君の企画が刺さるんだ」

こう一言添えるだけで、ただストレートにお願いするより、ちょっとだけ「やってもいいかな?」と思ってもらえそうです。

 

ポイントは、部下に「ほかの人にはない特別な能力がある」と伝えてあげること。

 

どんなにささいなことでも構いません。

 

「遅いけれど丁寧」「ミスがない」「若者の視点が入っている」……などなど。

小さなことで、いいのです。

 

部下の悪い点にばかり目が行きがちですが、あすからは良い面も探してみましょう。

 

「自分の得意なことがしたい」と思っている部下にとって、あなたの一言が、やる気を取り戻すきっかけになるでしょう。

 

【魔法のコトバ②】「いっしょに」

「自分は資料に目を通すから、君は電話をお願いできる?
いっしょに案件獲得しよう」

チームでいっしょに仕事をしていることを意識すると、

そうでないときよりもパフォーマンスが上がることが、たしかにあります。

 

モチベーションの低い部下に限って、「自分ばかりに面倒な仕事を押しつけられている」と思いこんでしまいがち。

 

あなたも同じ目標に向かって、いっしょに仕事していることを伝える。

 

たったそれだけで、何気なく仕事をまかせるよりも、部下は仕事に前向きに打ちこみやすくなります。

 

これは伝え方の技術「チームワーク化」です。

 

「いっしょに」と言われること自体が人はうれしいもの。

 

言ってくれた人を味方のように感じるので、自然と「貢献したい」という気持ちがわくのです。

 

【魔法のコトバ③】「ありがとう」

「お願いしたことを期日までにやってくれたね。ありがとう」

部下がお願いした仕事を終えたとき、それがたとえ不出来だったとしても、まずはお礼を伝えてください。

 

仕事の完成度については、そのあとでどう改善すればいいかを話せばいいのです。

 

カギは、「上司をガッカリさせたくない」と少しでも思ってもらうこと。

 

部下のモチベーションも自然と上がります。

 

人は好意を受け取ると、相手に好意を返したくなる生き物。

 

だから、感謝を示す「ありがとう」は人を動かす魔法のコトバなのです。

 

これも伝え方の技術の一つ、「感謝」です。

 

「感謝」は職場全体を明るくする効果もあります。どんどん使いましょう。

 

まとめ

部下のモチベーションがイマイチで、今すぐできることはないか?

 

早道は、日ごろのコトバがけに対する意識を少しだけ変えてみることです。

 

実際に職場で実践した人からは、「同じことを何度も言わなくて済むようになった!」という声が届いています。

 

叱りつけるよりもよっぽど楽に、部下のモチベーションをアップすることができる魔法のコトバがけ。

 

ぜひ、あなたも、職場で試してみてくださいね!

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