2023年「名言グランプリ」第3位!糸井重里さんインタビュー

2023年「名言グランプリ」第3位!糸井重里さんインタビュー

その年最も素晴らしかった名言No.1を決める

「名言グランプリ」。

 

「名言グランプリ2023」では

 

勇気ってことばの代わりに、「試しにやってみる」

 

という名言で、

糸井重里さんが

第3位を受賞されました。

 

糸井さんの地元・群馬県で、

高校生に向けて行われた

「ほぼ日の學校」の特別授業、

『勇気の授業。』で発信された言葉でした。

 

審査会では、

「さすが名コピーライター!」と、

審査員たちからは絶賛の声が。

 

その言葉に込められた想いと

受賞の感想を、

直接伺ってきました!

 

 

 

日本を代表する名コピーライター、糸井重里さん

 

糸井重里さんは、

1948年生まれ。群馬県前橋市出身。

 

コピーライターとして一世を風靡し、

作詞や文筆、ゲーム制作など多岐に渡る分野で活躍、

1998年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げられ、

現在は運営する株式会社ほぼ日の代表を務められています。

 

『ほぼ日刊イトイ新聞』では

『今日のダーリン』というコラムを毎日休まず更新。

 

「ほぼ日手帳」をはじめ、

AR地球儀『ほぼ日のアースボール』や、

お買いものイベント「生活のたのしみ展」、

さまざまな人の話をアプリ・Webで楽しめる

『ほぼ日の學校』など様々なコンテンツ開発、

企画を手掛けていらっしゃいます。

 

 

◇「高校生のためなら」と。ぼく自身が試してみた授業だった

 

ー名言グランプリの受賞、おめでとうございます!

今回のグランプリを受賞された感想を教えてください。

 

まず、

「どこで見つけたんだろう!?」

って思いました。

 

ぼくらの活動を

見てくれている人がいたっていうのが、

うれしかった。

 

これは高校生に向けた授業の中で

古賀史健さんと話していた時の言葉で、

その時の高校生が、

かわいかったんですよ。

 

彼らのお手伝いができたらいいな、

いい日になればいいなと思って。

愛情があったのかもしれません。

 

 

ー糸井さんご自身の地元・群馬での授業ということで、

故郷への思い入れもあったんでしょうか。

 

それは逆に、苦手なんですよ。

 

あんまりいい高校生でもなかったですし、

どちらかというと

地元との付き合いからは、離れてたんです。

 

だから今回の言葉のように、いわゆる、

思い切って飛び込んでみるっていうことを、

ぼく自身、勇気を出してやってたのかもしれないですね。

 

 

ーご著書やYoutubeをみていると、

糸井さんの言葉からは

いつもポジティブな印象を受けます。

普段から、意識されているんでしょうか。

 

それはないです、ないですね。

 

前向きに対して、

逆を言えば後ろ向きとか、そのままとか、

色々あると思うんですけど

どれもいいと思うんです。

 

後ろ向きであることも必要だと思いますし、

ステイしてキープしてるってことも

必要だと思います。

 

どれも、全部いいと思いますよ。

 

 

ぼくは、ひっきりなしに試してみている

 

ー今回の言葉にならって、

最近「やってみた」ことには、どんなことがありますか。

 

ぜんぶ、試しにやってみています。

1日あれば、

10や20はやってるんじゃないですか。

 

例えば、同じテーマだけど

別の解釈をしている本が

4冊ぐらいあったとして。

 

1冊読み終えてから次読むっていう方法が

普通かもしれないけど、

 

1冊目を途中でやめて、

2冊目をちょっと読んで3冊目もちょっと読んで、

またに戻って…

そういう読み方だってあります。

 

ただ、試しにやっているだけ。

 

そうすると、

違うところ、同じところが見えてくるわけです。

 

あと、タオルペーパー。

 

トイレで手を洗って、

濡れた手で引っ張ると、

ちぎれちゃうじゃないですか。

 

一番いけないのが、

次の人のところに

濡れた物が残ってることがありますよね。

 

あれには、

ずっと腹を立ててたんですけどね、

水にぬれる前に

ちょっと出しとけばいいじゃないかと思って。

 

これは大発見ですよ。

世界のタオルペーパーに、

影響を与えると思います。

 

まあ、こういうことに

「勇気」はいらないわけです。

 

 

ちょっとやってみる。

 

ミルクの飴をなめながら

あんこを食べると、

「氷ミルクあずき」

みたいになるじゃないですか。

 

お役に立つようなことはしていないし、

大きいことは考えていないんだけど、

他の人がどう思うかじゃなく、

「ぼくが知りたかった」ってことなんですよね。

 

 

◇本当は「みんな、学びたい」んじゃないか

 

ー「ぼくが知りたかった」。

すごく、シンプルな想いと行動ですね。

 

まなぶっていうのは、

嫌なことみたいだけど

本当はみんな学びたいんじゃないかなって。

 

欲があって、それを埋めるのに

人はいっぱいエネルギーを使ったりするんだけど、例えば

ナンパする人だって相手の女の子のことを知りたいわけだし、

LOVEもベースは学びじゃないかなって。

 

もう老人から赤ん坊から、

みんなそうなんじゃないですかね。

 

「このケーキ食べよう」っていうのも、

それは学びたいんですよね。

 

ラズベリーがブルーベリーに変わってたら、

「どんな味なんだろう」って

食べるじゃないですか、

 

食べたところで

新しい何かを学んじゃってるんですよね。

これはおもしろいなと思って。

 

しばらくは、

これで遊んでようかなと思ってるんです。

 

知ってるつもりになってることって

たくさんあって、

「影」のことだって、

まだよく知らないと思いますよ。

 

だって、

「濃い影」と「薄い影」の違いは何ですか。

そういうぼくも今デタラメ言ってて、

わからないんですけど。笑

 

 

◇後ろ向きでもOK。楽しくやってください

 

ー最後に、この記事を読んでいる方、

背中を押してほしい方にメッセージをお願いします!

 

 

「踏み出せてよかったね」って

言うことがあるんだけど、

たとえ「踏み出せなかった」という人も、

踏み出したいと思ったらもうそれで、

なにかはあるわけです。

 

マイナスに見えるようなことでも、

変化は全部オッケーだと思うんですよね。

 

かがんでからジャンプするっていうのも

あるわけだし。

 

だから、

あんまり僕なんかの言葉に惑わされないで。

 

楽しくやってください。

 

 

◇あとがき

「そのままでいい」と受け止めてくださるような、

じんわり心に染みるような

糸井さんの言葉。

 

この記事を書いている時でさえ

自分の心が軽くなっていくような、

あたたかいパワーをいただきました。

 

こうして糸井さんの言葉をお届けできるのが、

私自身も幸せだと思える、

とてもすてきなインタビューでした。

 

糸井さん、本当にありがとうございました!

 

(インタビュアー:伝え方研究所副所長 上條美沙子)

 

 

<関連サイトのご紹介>

  • ほぼ日刊イトイ新聞

http://1101.com

株式会社ほぼ日によって運営されているウェブサイト。エッセイ、対談、インタビュー記事、商品紹介など、オリジナルの読みものを、1998年6月の開設以来、毎日更新。

 

  • 「勇気の授業。」掲載サイト

今回の名言が掲載されている記事。

https://www.1101.com/n/s/koga_itoi_maebashi/2023-01-24.html

 

  • 糸井重里さん公式X

https://twitter.com/itoi_shigesato

 

 

  • 名言グランプリ2023全体の順位はこちらから

・特設サイト

https://ugokasu.co.jp/tsutaekata-gp/

・特集記事

https://www.ugokasu.co.jp/labo/articles/meigengp_2023/

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