【うなずく頻度】発見!異文化コミュニケーション#002

【うなずく頻度】発見!異文化コミュニケーション#002

こんにちは!

 

日本を離れ、

オーストラリアへ移住することにした

伝え方研究所の杉です。

 

この連載では、日本と海外の文化の違いを、

コミュニケーションの視点で紹介します。

 

第2回は、欧米人と日本人の、

ある決定的な“仕草の違い”に注目します。

 

今回ご紹介する情報は、

外国人とふれあう機会に、きっと役立ちます。

 

 

赤の他人に「ニコッ」の嵐

 

オーストラリアに来て、

真っ先に日本との違いを感じたことがあります。

 

それは、街でたまたま目が合った人たちが

「ニコッ」としてくる頻度が、とにかく多いこと!

 

空港を出てからホテルへ向かう道中、

エレベーターでいっしょになった人が「ニコッ」

 

細い道で、すれ違いざまに「ニコッ」

 

電車で向かい側に座っていた人と

目が合って、「ニコッ」

 

スーパーのレジ係が、

お会計の前と後に、2回も「ニコッ」

そして「Thank you ! Bye!」

おまけのセリフつき。

 

知らない人から「ニコッ」とされるたび、

こちらも「ニコッ」とほほえみかえしていますが、

知らない人には会釈がスタンダードな日本では、

あまり見かけない光景です。

 

かりに日本で「ニコッ」としても、

ほほえみ返してくれる人は

それほど多くない・・・・・・

 

どころか、場合によっては

「不審者」扱いされる可能性さえあるかも。

 

それに対して、

欧米人はこの「アイコンタクト」を、

とても大切にしているようなのです。

 

 

穴があきそうなくらい“ガン見”する欧米人

 

さて、目と目を合わせる

「アイコンタクト」を大切にする欧米人。

 

ホテルで相部屋になったオーストラリア人に、

「コミュニケーションの仕草の違い」について

話をふってみたところ、

こんなことを言われました。

 

「君もさっきからそうだけど、
日本人は、うなずく回数がめっちゃ多いよね。
それで日本人だって分かる(笑)」

彼は、過去にしばらく

日本に住んでいたことがあるそうで、

母国との「うなずきの頻度」の違いを

しばしば感じていたといいます。

 

話を聞いている最中に

「うん、うん」と何度もうなずくのは、

私にとっては言わば、無意識。

 

ですが、言われてはじめて

彼の仕草に注目してみると、

たしかに、こちらが話している最中、

ほとんどうなずきません。

 

ひとしきりこちらが話し終わってから、

ようやく1回、ゆっくりとうなずく感じです。

そして、そんな彼を観察していて、

「うなずきの頻度」のほかに、

実は、もう一つ気になったことが・・・・・・。

 

話を聞いている間、

じーーーーーっと、

こちらの目を見つづけてくるのです。

 

まさに「ガン見」という表現が

しっくりとくるような、

なんなら、相手の視線でこちらの網膜が焼けて

穴があいてしまいそうなほどに、

じっと見てくるのです。

 

会話中、目をじっと見られることに

慣れていない私には、

正直なところ、なんだか試されているような

居心地の悪さを感じたのですが、彼いわく、

これぞ“欧風アイコンタクト”なんだとか。

 

「しっかりと相手の目を見て、
視線をそらさないのは、
『ちゃんと話を聞いているよ!』
という意味だから。逆に、こちらが話している途中で
あいづちをたくさん打たれると、
適当に受け流されているような
感じがして、ちゃんと伝わっているか
不安になることもある。まあ、なかには、
あいづちが心地よく感じる人もいるから、
みんながみんな、
そうというわけではないけども・・・・・・」

 

要するに、彼は話を聞いているからこそ、

あいづちを打たないのです。

 

あいづちは「ちゃんと聞いていますよ」のサイン。

これまで、そう信じて

何の疑いもなかった私にとって、

彼の解説はまさに真逆をいっていて、

ちょっと衝撃的でした。

 

 

伝える内容より、伝えるジェスチャー

 

さて、先ほどのオーストラリア人が語った

「よく分からなかった日本人の仕草」を、

もうひとつ。

 

笑うときに口元を手で隠す、

あのジェスチャーです。

 

はじめのうち、彼は

 

「自分の口が臭っているのか?
それとも、なにか秘密の話をしているのか?」

 

と、とにかく混乱したそうです。

ちなみに、

よく「目は口ほどにモノを言う」といいますが、

それを裏づける有名な説があります。

 

「メラビアンの法則」というものです。

 

これは、

 

①視覚情報(Visual)・・・55%

②聴覚情報(Vocal)・・・38%

③言語情報(Verbal)・・・7%

 

の割合で、

コミュニケーションに影響を与えている——

という説のこと。

(英語の頭文字をとって

「3Vの法則」ということもあるそうです)

 

こうして見てくると、

 

「英語をまなび、何を伝えるか?」

 

という話の内容そのものも大切ですが、

 

「それをどんな仕草で伝えるか?」

 

という視覚情報も、それ以上に重要なんですね。

 

外国人と話すときは、ジェスチャーにも、

もっともっと意識を向けようと

思った体験でした。

 

 

さいごに

 

「英語がペラペラになれたら良いなあ・・・・・・」

 

私がそんな風にぼんやりと思い続けて、幾星霜。

 

でも、心に思っているだけで

物事が実現するほど、

世の中、甘くはないものです。

 

お年寄りになって、

身体に自由が利かなくなった自分が、

窓の外を見やり、

 

「英語、ペラペラになれたら良いなあ・・・・・・」

 

という全く同じセリフを

口にする姿をふと想像したとき、

ゾッと身震いする思いがしました。

 

そして、心に決めたのです。

 

「そうだ、海外移住しよう」――。

 

筆者はオーストラリア・シドニーに

移り住むことにしました。

 

現地で英語を勉強し、

世界中の人びとと自由に

コミュニケーションできるようになるためです。

 

日本とは異なる文化や考え方をもつ

外国人と関わると、新しい発見が、

きっとたくさん得られるはずです。

 

それは、多くの日本人が思い込んでいる

「当たり前」を問い直す気づきかもしれません。

 

あるいは、今までぼんやりと信じていた考えに、

「やっぱり正しかった!」という“お墨つき”を

与える体験かもしれません。

 

このコーナーでは、

現地で発見したコミュニケーションの知恵を、

できるだけありのままに、

皆さんにお伝えしていきます。

 

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