【上司へ報告メール】すぐに使える3つの例文

【上司へ報告メール】すぐに使える3つの例文

 

 

カタカタカタ、ぴたっ。すぐにキーボードが止まり、「うーん……、どう書こうか」

 

上司に報告メールを作っているときのワンシーンです。

 

「上司へのメールって、なんだか気をつかうよなぁ」
「イマイチ、上司へのメール報告は苦手なんだよなぁ」

 

書いては手が止まり、書き直し……をくり返しているうち、気づいたら、メール1通に、かなりの時間をかけてしまっていた!という人も少なくないのでは?

 

「自分の評価は上司がきめている」なんてかんがえてしまうと、むしろ取引先にメールするより気をつかってしまうことだって、ありますよね。

 

事実、ビジネスパーソンがメールを書く時間は、なんと、1日あたり平均で83分にも上るのです!
(参照:ビジネスメール実態調査2020、株式会社アイ・コミュニケーション
https://businessmail.or.jp/research/2020-result/)

 

できれば、もっと、効率化したいもの。

 

そこで、今回は、上司に報告するときにつかえるメールの定型文をご紹介!

 

さらに、相手にもっと伝わるためのポイントも解説します。

 

この記事を読めば、メールにかかる時間を減らせるだけでなく、心にひびくハイクオリティな「伝え方」を身につけることができますよ!

 

 

上司に報告メールを送るときの基本マナー

 

「仕事でおもに使うコミュニケーション手段」として第1位の王道ツール。それが、メールです。
(出典:ビジネスメール実態調査2020)

 

上司への報告は「とりあえずメール」ですませることも、少なくないでしょう。

 

ただ、つかうシーンがもっとも多いメールだからこそ、

 

「私のメール、伝わりにくくないかな?」
「相手は、不快に感じないかな?」

 

とモヤモヤしてしまう人も多いはず。

 

実は、メールをうけとった人の半数近くが「不快感をいだくことがある」という報告もあるのです。(出典:ビジネスメール実態調査2020)

 

そこで、まずは「メールのキホン」をおさらいすることから、はじめましょう!

 

 

 

メールでの報告のメリット

 

メール最大のメリットは、なんでしょう?

それは、相手のタイミングで開封して、返信してもらえること。

 

電話や対面の報告だと、上司は忙しくてもいったん手を止めて、しばらくあなたの話を聞かなければなりません。

 

たとえば、締めきりがせまっているとき。
電話でだらだらと報告を聞かされると、上司は「悪いが、後にして!」と言いたくなるでしょう。

 

メールならば、落ち着いたタイミングで目を通すことができるので、上司が忙しそうな時には有効です。

 

ただし、メールではなく口で直接、報告したほうがよいシーンも、もちろんあります。

 

なにが「メールでOK」で、なにが「NG」なのか。
その線引きについて、おさらいします。

 

メールで報告OKなシーン

 

まず押さえたいのは、メール報告は、「急ぎ」の案件にはむかないということ。

読んでもらえるタイミングがわからないからです。

 

言い換えれば、「急ぎでない仕事」はメールでOKです。

 

資料の中身を確認してもらうとか、来週の会議の内容を相談するとか。

 

日ごろの「ホウ・レン・ソウ」(報告・連絡・相談)ツールとしてつかうのが一般的です。

 

また、会議中などで電話に出られない上司に、一報を伝えるケースでも、メールは有効です。

 

「A社と商談がまとまりました。詳しくは、後ほど口頭でご報告します」

 

と短く入れておくだけで十分です。状況を細かく報告することで、上司の信頼を得ることにもつながります。

 

 

 

まだある!
メールのメリット「両刀遣い」で効率アップ

 

重要な報告は、上司に口でつたえたうえで、同じ内容をメールすることで、あとから見返すことができるようになります。

 

「あれ、この間の報告、こういうことでよかったんだっけ?」

 

と上司に後で聞かれた場合も、メールにのこしておけば、スムーズに案内することができます。

 

重要な案件は、メールと口頭の「両刀遣い」を心がけることで、ほかのビジネスマンと差がつきますよ!

 

 

メールでの報告がNGなシーン

 

つぎは、メールのニガテ分野をみていきましょう。

 

・緊急で指示を仰ぎたいもの
・文章では伝わりにくい重要なもの
・必ず伝えなければいけないこと

には、メールは使えません。

 

代表的な4つのシーンを具体的に紹介します。

 

①ミスの報告

×「取引先に注文と異なる商品を納品してしまいました。対応をご指示ください」

ミスをメールで報告するのは絶対に避けるべきです。早めに対処しないと思わぬ余波が広がることがあるからです。

 

上司がメールを確認するのを待つのではなく、ミスが発覚したら、スピーディーに口頭で伝えるのが鉄則。

 

新人はもちろん、「自分1人で対処できる」「上司に直接報告するほどのミスではない」と自分で判断しがちな中堅も、おちいりやすい落とし穴です。

 

上司への報告は、きちんと伝わったことを確認して、はじめて報告したことになります。あらためて注意しましょう。

 

 

②上司から受けた注意・指導の反省や謝罪

 ×「先日は申し訳ございませんでした。同じことを起こさないよう気をつけます」

上司へのおわびや反省をメールで済ませるのはマナー違反。口頭とくらべて、メールの文章では事務的で、誠意が伝わりづらい傾向があります。

 

おわびや反省は、電話や対面で、直接つたえるべきです。

 

このとき、謝罪のコトバをただ並べるだけでなく、
「ご指導いただきありがとうございました」と感謝のコトバをくわえましょう。 

 

この一言があるだけで、さわやかな印象になります。

 

 

 

③急な欠勤連絡

 ×「今朝、起きたら熱があったので、本日は休ませてください」

会社を休む重要な連絡。
これをメールだけで済ませるのは、オススメできません。

 

上司はあなたの体調だけでなく、あなたが休む影響も気にしなければいけません。

あなたがやろうとしていた仕事を誰に引き継ぐか。そんな急ぎの対応が生じる場合もあります。

 

上司と口頭で話して、身体の具合やお願いしたいことなどを遠慮なく報告しましょう。

 

また、メールで欠勤連絡を繰り返すと、「本当に具合が悪いのか?」「もしかして、転職活動か?」など、あらぬ勘ぐりをされることもあります。気をつけましょう。

 

 

 

④仕事やチームメンバーへの不満やグチを延々と…

×「山田さんが、チームの仲間の意見をあまり聞いてくれません。私はちゃんと聞くように何度もお願いしているのですが、彼も頑固な性格なので、埒が明かないのです……(続く)」

建設的ではない、グチを長々としたためたメール。

 

これはある意味、迷惑メール。ビジネスメールとしては、論外です。

 

こういう話は、別に時間をもらうか、ランチタイムや飲み会などのフランクに話ができる時などに直接、伝えましょう。

 

 

メールを送る時間

メールで注意するポイントは、ほかにもあります。

 

メールを送る時間帯です。
早朝や夜中にメールをすることは控えた方がベターです。

 

日本電信電話ユーザー協会によると、一般的にゆるされる範囲は、「始業・終業の前後2時間」
(参照:日本電信電話協会
https://www.jtua.or.jp/education/column/businessmail/202005_01/

 

また、朝や昼休みのおわりは比較的、上司がメールを確認しやすい時間帯。すぐに読んでほしければ、そういう時間をねらって送るのもよいでしょう。

 

なお、重たい内容のメールを帰宅前や休み前に送るのもマナー違反です。

 

上司が帰る直前にあなたのメールを見て、夜や土日をモヤモヤと過ごすことがないように気をつかうことも大切です。

 

「どうせ読むのは明日だな」と思うくらいなら、ムリに送らず翌日に送りましょう。

 

■どうしても夜遅くに送る場合は……

とはいえ、どうしても深夜にメールを送らなければいけないケースもあります。

 

たとえば、締めきりが本日なのに、20時までに資料ができなかった場合などです。

 

そういう時は、メールの冒頭にお詫びをいれましょう。
相手を思いやるキモチが伝わります。

 

「業務時間後に失礼いたします」(20時~22時)
「夜分のメール、大変申し訳ございません」(22時以降)

など、送る時間にあわせて言葉を使いわけるとよいでしょう。

 

 

超重要!件名のコツ

たった1行ですが、メールのタイトルは、超重要!

 

忙しい上司の目につくように、メールの重要度やおおまかな内容がひと目でわかるような件名にします。

 

「社会人のキホンとしてたたき込まれたから、知ってるよ」という人も多いかもしれません。

 

しかし、案外おざなりにしていませんか。

 

一流のビジネスマンは、こうした「細部」にも気をつけるから、ほかとの差が出るのです。

 

メールの件名を工夫する書き方をいくつかご紹介します。

 

<メールの重要度や内容がひと目で分かる書き方>

1)日付を明記する
(例)営業会議(6月30日)の議事録送付
2)メールの趣旨をひと言で表現し、【 】で強調
(例)【日程変更】〇〇会議について
3)【重要】マーキングで見落としを防ぐ
(例)【重要】業務改善プロジェクトの提出について

 

 

メールの肝!本文のコツ

 

さて、報告のキモとなる本文です。

 

ここで、ゼッタイに外せないポイントは2点。

 

①結論から書く
②端的に書く

ということです。

 

忙しい上司に対して内容がスムーズに伝わるよう工夫することは、相手に対する最大の気遣いでもあります。

 

くわしくみていきましょう。

 

①結論から書く

部下から上司への報告で、上司がいちばん求めていることは「結論」です。

 

業務がうまくいったのか、いかなかったのか。商談は終了したか、継続中なのか。

 

はじめに結論があることで、主旨をアタマに入れてからメールを読みすすめてもらえるため、内容がスムーズに頭のなかに入ってきます。

 

また、結論を見れば、その報告の重要度や緊急性をはかれますから、そのメール報告にどれだけの注意を向ければよいかも判断できます。

 

このとき、他のビジネスマンと差をつけるポイントをお伝えします。

 

上司は、どういう経緯で商談がダメになったのか、今後どうなるのかなども知りたいはず。

 

なので、結論をつたえるときには、

 

1)結論

2)経過

3)今後の展望

の順で、上司が知りたい情報を「結論」に加えると、より「伝わるメール」になります。

 

「経過」を伝えるうえで大切なのは、5W1H(いつ・どこで・だれが・なぜ・どのように)を具体的に書くこと。

 

たとえば、商談には、こちらの提案内容や先方の反応・要望など、結論にいたるまでの主な流れがあります。

 

上司がイメージできるように、具体的で簡潔に報告しましょう。

 

「今後の展望」では、自分はどう考え、どうしたいのかを具体的につたえます。

 

たとえば、今回の商談はダメだったが、先方の要望を検討して再チャレンジしたいなど、自分の意思をしっかりと報告します。

 

これらの情報をつたえれば、上司はメールを読んだだけで、あなたの考えを理解し、次にむけたアドバイスや方針を考えることができます。

 

②端的に書く

みなさんは、メールの読み書きに、1日にどのくらいの時間をついやしていますか?

 

読むのに平均66分、書くのに83分というデータがあります。
(参照:ビジネスメール実態調査2020、株式会社アイ・コミュニケーションhttps://businessmail.or.jp/research/2020-result/)

 

思ったより多く感じた人もいるのでは。

 

メールに求められるのは、すばやく用件を伝えることです。ポイントを絞り、余計なことを書き込まないで端的に作るのがキホンと心得ましょう。

 

ビジネスメールや、ビジネスでのコミュニケーションは、伝え方が9割オンラインで学ぶことができます。

 

また、ビジネスメール研修を実施すると、簡潔なメールの書き方をワークを活用して体験的に学ぶことができます。

 

ただし、端的に書きすぎて、かえって「そっけない印象」をあたえても、プラスにはなりません。テキストメッセージは表情の見えない対面の会話とちがい、冷たく感じられがちなことにも注意が必要です。

 

「ありがとうございます!」のように、「!」をつけるだけでも、印象はずいぶん明るくなります。

 

 

また、本題に入る前に「お忙しいなか、申し訳ございません」といった「クッション言葉」を入れると本文ともスムーズにつながります。

たとえば、こんなクッション言葉があります。

 

<クッション言葉>

①お願いをする場合

・恐れ入りますが(もう少しお待ちいただけますか)

・お手数をおかけいたしますが(ご確認をお願いします)

 

②質問をする場合

・差し支えなければ(教えて下さい)

・大変失礼ですが(お尋ねしてもよろしいですか)

 

③お断りをする場合

・あいにくですが(すでに予定があります)

・ありがたいお話ですが(今回はお引き受けできません)

 

④指摘や意見を言う場合

・大変申し上げにくいのですが(資料に誤りがあります)

・差し出がましいのですが(◯◯すべきだと思います)

 

なお、次の章で具体的に説明しますが、ポイントは相手のアタマの中を想像して言葉を作ること。

 

このことをちょっとでも意識するだけで、文章は見違えるほど変化します。
端的でも「伝わるメール」がつくれますよ。

 

 

 

締めの定型文

用件を書いたら、さいごに締めの一言をそえます。

 

何気ない一言ですが、書き出しのクッション言葉とおなじく、定型文として覚えておきましょう。

 

(締めの例)

・以上、ご確認のほどよろしくお願いします。
・大変お手数ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

気をつけよう!
ビジネスメールで間違いやすい表現

上司へのメールをおくる時に、間違いやすいコトバや失礼にあたる表現があります。

 

これらが一言あるだけでせっかくのメールが悪い印象に。

 

よくある4つのミスを紹介しますので、間違わないように注意しましょう。

 

1)NG: ご苦労さまです
⇒OK: お疲れさまです

「ご苦労さま」は目上の人が目下の人をねぎらう言葉。部下が上司につかうのは間違いです。

 

 

2)NG: 了解しました
⇒OK: 承知しました(かしこまりました)

「了解しました」は丁寧語。尊敬や謙譲のニュアンスはないので、部下が上司につかうコトバとしては不適切です。

 

 

3)NG: すみませんでした 
⇒OK: 申し訳ありません

満員電車で隣の人の足を踏んづけたら「すみません!」。道に迷って人に尋ねるときも「すみません」。このように、「すみません」はいろいろな場面で使える気軽なコトバ。すこしカジュアルな印象です。ビジネスメールでは、重みをもたせて「申し訳ございません」をつかうのがよいでしょう。

 

 

4)NG:  大変参考になりました
⇒OK: 大変勉強になりました

「参考にする」とは「あなたの考えも一部考慮します」といった意味なので、上司に使うには適切とはいえません。上司からアドバイスをもらったら、少しへりくだり「大変勉強になりました」と答えるのがよいですね。

 

 

 

よくあるシーン別、
上司への報告メール文例3つ

上司へのメールのコツはご理解いただけたと思います。

 

あとは具体的なイメージをつかんで実践あるのみ。

 

ビジネスでよくある場面で、メール報告OKな「確認」「お願い」「相談」の3つのシーンについて、具体的な文例をご紹介します。

 

ダメな例と、伝わるメールを続けて紹介しています。ダメな例がなぜ伝わらないのか、違いを肌で感じてみてください。

 

今回、「伝わる文例」は、『伝え方が9割』(ダイヤモンド社)で紹介されている「伝え方の技術」を参考に構成しています。

 

①上司にメールで「確認」するときの文例

「上司の指示をうけてつくった資料の内容を確認してもらう」というシーンです。

 

このメールの目的は、作った資料でOKをもらうこと。資料の「ダメ出し」をされないように伝わるメールをつくります。

 

(伝わらない例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

ご多忙のなか、大変申し訳ございません。

課長に頼まれた資料ですが、いったん作成しましたので、ご確認ください。

その他、修正すべき点などがあればあわせてご指摘ください。

以上ご確認のほど、宜しくお願いします。

 

普通だったら、このように書いてしまうかもしれません。

 

でも、このようにストレートに伝えてしまうと、「今忙しいから待って」とか「あとで確認しておく」と後回しにされてしまうかもしれません。

 

では、伝わる例を見てみましょう!

 

 

(伝わる例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

ご多忙のなか、大変申し訳ございません。

〇〇の資料の確認をしていただきたくメールしています。(①)

先日課長からアドバイスをいただけたので、スムーズに作成することができました。

課長のおっしゃった視点が私には全く欠けていたので、大変勉強になりました。ありがとうございました。(②)

今回の資料で特にご確認・ご意見をいただきたいのはプランについてです。(①)

A案とB案の2プランを作成したのですが、それぞれ気になる点があります。

〈懸念点〉
・A案:……
・B案:……

これらを踏まえ、どちらの案がよいかご意見をいただければと存じます。(③)

その他、修正すべき点などがあれば、あわせてご指摘ください。

以上ご確認のほど、宜しくお願いします。

 

★ポイント★

①確認をお願いするメールは、注目してほしいポイントを具体的に書く。

 

「あなたの視点を盛りこんだ資料」と言われると、上司は資料の内容に「ノー」と言いにくくなります。
その結果、期待通り(このばあいは資料の内容にOKを出してもらうこと)に進められる可能性が高まります。

 

③ここでは、「選択の自由」という「伝え方の技術」をつかっています。
人は「AかBか、どちらが良い?」と聞かれると、おもわず選んでしまいます。
「この案でいいですか?」と1案だけ見せた場合、上司は「この案が良いか、悪いか」を判断することになります。
責任を伴う上司としては、手放しで「良い」とはなかなか応えづらいもの。
一方、「A案かB案か」と言われると、「じゃあ、Aのほうで行こう!」とゴーサインを出してくれる可能性が高くなります。

 

 

②上司にメールで「お願い」するときの文例

「上司から依頼をうけた資料の締めきりをのばしてもらうお願いをする」というシーンです。

 

このメールの目的は、締めきりの延長をOKしてもらうこと。

 

「ノー」と言われないような伝わるメールを作ります。

 

(伝わらない例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

お忙しいなか、大変申し訳ございません。

本日締めきりの〇〇工業様へのプレゼン資料案ですが、まだできておりません。

大変申し訳ございませんが、週明けまでお待ちいただけないでしょうか。

ご迷惑をおかけいたしますが、宜しくお願いします。

 

用件を端的につたえているシンプルなメールであり、つい送ってしまいそうな内容です。

 

でも、「締めきりをのばしてください」とだけストレートにつたえると、「ビジネスのキホンができていない人」と信頼を失うかもしれません。

 

締めきりをのばす以上は、その理由や現状などをしっかりと伝える必要があります。

 

それでは、伝わる例を見てみましょう。

 

 

(伝わる例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

お忙しいなか、大変申し訳ございません。

〇〇工業様へプレゼン資料案の締めきりについてのご相談です(①)

本日締めきりだったのですが、まだ自分の納得の行く仕上がりになっておりません。

現状のものでよろしければお見せすることもできますが(②)、
より先方の心に響く資料に仕上げたい(③)ので、
週明けまでお待ちいただけないでしょうか。

ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ございませんが、宜しくお願いします。

 

★ポイント★

相談をするメールは、どんな相談・悩みなのかをはじめにハッキリとつたえます。
とくに、締めきりの変更など、相手に迷惑をかける相談であれば、おわびもつたえます。

 

②ここでは「現状のイマイチな資料も見せられる」ということを示しつつ、「延長」という選択肢もだしています。
これにより、「一方的に締めきりの延長を要求した」という印象をやわらげることができます。

 

③ここで使っている伝え方の技術は「相手の好きなこと」です。
「より先方の心に響く資料に仕上げたい」というのは、上司の好きなことですよね。
上司のアタマの中を想像して、このように「好きなこと」にひと言触れることで、上司も「それならば、もう少しだけ待とう」と思いやすくなります。

 

③上司にメールで「相談」するときの文例

「上司から資料作成の指示をうけたが、イメージがわかず相談する」シーン。

 

このメールのゴールは、「一度説明しているのに……。物わかりがもう少し良くなるといいのに」と思われることなく、資料のイメージを聞き直すこと。

 

上司の気分を損ねずに伝わるメールをつくります。

 

(伝わらない例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

ご多忙のなか、大変申し訳ございません。

ご指示いただいた資料を作成中なのですが、私の力不足で資料のイメージがわかず、作業が進んでいない状況です。

恐れ入りますが、再度資料の主旨やイメージをご教示いただけないでしょうか。

宜しくお願いします。

 

これも、普通に送ってしまいがちな内容です。

 

でも、これでは上司が「同じ話を2回しなければいけない」というデメリットしか感じません。

 

上司から同じことを前向きに説明してもらうために、上司のメリットとなる要素をくわえる工夫が必要です。

 

それでは伝わる例を見てみましょう。

 

(伝わる例)

〇〇課長殿

お疲れさまです。△△です。

ご多忙のなか、大変申し訳ございません。

先日は、資料の内容を細かくご指示いただき、ありがとうございました。(①)

資料のイメージについて、お知恵をお借りしたくメールをしております。(②)

お話頂いた資料のストーリーが非常に勉強になる視点ばかりで
、課長のストーリーを忠実に表現すれば、○○工業様へのプレゼンは成功すると思います。(③)

しかしながら、私の力不足で、どうビジュアル化したらよいかイメージがわかない部分があり、作業が進んでいない状況です。

資料の方向性にズレが生じないようにするという観点
からも(④)、
恐れ入りますが、再度資料の主旨やイメージをご教示いただけないでしょうか。

宜しくお願いします。

★ポイント★

①まずは感謝のコトバを入れましょう。相談に対する上司のキモチが前向きになります。

 

メールの主旨をはじめに端的に伝えます。

 

③ここでは、伝え方の技術「認められたい欲」を使っています。

あたり前の内容であっても、ひとこと「とても勉強になります!」と触れるだけで、上司は部下によい印象をいだく可能性がたかくなります。人は自分を認めてくれた相手には、お願いをきいてあげたくなるもの。これは、伝え方の技術「認められたい欲」です。

 

「嫌いなこと回避」でダメ押しのひと言を

上司が描くイメージとはちがった資料がでてくるという、上司にとっての「嫌いなこと」をしめした上で、それを「回避するために教えてください」という伝え方の技術をつかって、コトバを組み立てました。

 

まとめ

メールは、ビジネスで最大のコミュニケーションツールです。

 

メールを制することが、仕事コミュニケーションを円滑にする近道です。

 

ビジネスメールの構成にはパターンがあるので、普段から意識しながら覚えましょう!

 

そうすれば、「伝えもれ」や「ミスコミュニケーション」が減り、大幅な効率アップが望めますよ!

 

 

 

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